1時間60円でめちゃくちゃリアルなオンライン英会話をやる方法

日紀

アメリカの証券会社に電話する用事があったので、Line Outでコールクレジットを購入した。普通の電話やSmartalkではなくLine Outを使った理由は、単純に安かったから。Line Outで40分間会話して用事が済んだあと、ふとこれを使ったら格安でオンライン英会話ができるよなあと思った。今回実際に40分間英語で話してかかったのは40円だけ。


アメリカの証券会社、具体的にいうとCharles Schwabに電話をかけなかればならなくなった。電話は得意じゃないし、国際電話はお金もかかるし、なるべくメールやチャットで済ませたかったのだが、専門的な事項でありメールやチャットで数回連絡を試みては全然役に立たなかったり明らかに間違った情報を受け取ったりしていた。埒が明かないので電話することを決意した。

アメリカまでの電話料金は下記のとおりである。携帯のSIMはエキサイトモバイルを使っているので、何も考えずに電話するとドコモの国際電話料金が適用される。Line Outを含め、通話料金の現時点(2020年9月)での比較は次の通り。

  • docomo: 1分68円
  • エキモバでんわ: 1分20円 *これはエキサイトモバイルが提供している格安電話サービス
  • Smartalk: 1分16円 *050の番号が使えるサービスのひとつ
  • Line Out: 1分1円

おなじサービスとは思えないスケールである。ドコモはLine Outの68倍高い。しかし、Line Outは今回使ったが普通に使える音質であった(Wifi環境が十分であれば)。今回はLine Outに完全に満足した。120円分クレジットを購入してしまったのでまだ通話クレジットが余っているが、これは普通の国内通話にも使えるので、電話が必要なときに使おうと思っている。

そこでふと考えた。これって40円で40分間オンライン英会話できたよな、と。たとえばオンライン英会話、なんでもいいがいまレアジョブを調べてみたら、最安のプランで25分の英会話が187円である。Line Outの7倍程度の値段だ。もちろん、オンライン英会話と普通にアメリカのどこかに電話するのの違いはめちゃくちゃあるだろう。

  • オンライン英会話は先生が教えてくれるが、アメリカの普通の店舗に電話しても英語を直してくれたりはしない。「はあ?何言ってんのかわかんねえよ」と言われて終わる。
  • オンライン英会話ははじめから人間が相手をしてくれるが、アメリカのある程度の規模の会社もしくは組織であればたいてい最初の相手は自動音声である。いくつかのハードルをクリアしてはじめて人間と会話できる。
  • オンライン英会話は英語を手加減してくれたり日本語英語の特性をわかってくれるが、普通のアメリカ人は日本語英語を聞いたこともないのでわかってくれないし、日本語の学校で習う英語より何倍も早くしゃべる。
  • オンライン英会話はお金を払っているので契約がなりたっているが、アメリカの普通の店舗に(理由もなく)電話をかけまくるのは単なる迷惑電話である。

とまあだいぶ違うが、それでも例えば具体的に旅行の計画を立てたり、留学の計画を立てたりすることを考えてみれば電話してみるタイミングはいくらでもありそうだ。例えばフロリダのディズニーに行くことにして、ホテルを選ぶ際にいいホテル5軒くらい調べて、気になる点をいろいろ電話で聞いてみる(朝食のありなし、ランドリーのありなし、近くにレストランあるかどうか、チェックアウト何時か、コロナ対策してるかなどなど・・)とかできる。1時間くらいは会話できるんじゃないだろうか?もちろんネットで調べれば同じ情報が手に入るとしても、電話すればオンライン英会話できる分得である。

おなじ調子で、たとえばレストランに電話をかけて予約したり、メニューを聞いたり、定休日を聞いたり、開店の時間を聞くとかいろいろある。交通手段だって、たとえばディズニーのアトラクションそのものだっていくらでも疑問に思うことはあるだろう。これだけ考えても、1-2週間くらいは電話のネタに困らなさそうだ。

このリアルな電話実践がよいのは、リアルな英語が学べることだ。学校や試験対策の英語、オンライン英会話の英語ではなく、何の手加減もない英語が飛んでくる。慣れてないと本当に何言ってるのかわからないし、そもそも何言ってるのかわかってもらえない。アメリカに住み始めた日本人がぶち当たって少しずつ心が砕けていく音と引き換えに習得していくリアルな英語を、日本にいながらにして獲得できる。

たぶんけっこうメンタルが丈夫じゃないとやっていけない方法かもしれないが、もしいま自分が高校生の自分を発見したとしたら、おすすめしてあげたい。

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