幼稚園でフォニックスを教えてもらう

日紀

今日はこどもが通っている幼稚園でフォニックスを紹介してくれる親向けのイベントがあるというので、仕事を早めに切り上げて帰ろうと考えていた。が、やはりそういうときに限りうまくいかないもので、急きょ午後4時くらいから午後6時くらいまで会議が設定されてしまい、それが終わってから会社を後にした。幼稚園までは15マイルくらいあり、夕方の渋滞も相まって30分くらいかかって、すでにイベントのうち60%くらいは終わっている感じであった。

それでも途中から話を聞いた。話をしてくれていたのは、こどもクラスの隣のクラスの先生。こどもを幼稚園に送りに行ってこどものクラスの先生がまだ来ていないときに、こどもをよくその隣のクラスで遊ばせてくれていた。毎日挨拶程度はするのだけれど、おばあちゃんで英語がとても聞き取りやすかったし、よい印象を持っていて、今日はその先生でよかったと思った。

フォニックスは、まずアルファベットごとのフォニックスの発音の仕方を覚えて、それからその発音のを組み合わせて3文字の単語とか4文字の単語を発音できるようにする。そのあとにeの音が消えるマジックeとか、いくつかの特殊な読み方をする組み合わせ(chとか)も覚えて、それから徐々に文章にしていくというものだった。

最後まで話を聞いて一番大変だなと思ったのは自分自身がそもそも英語がちゃんと発音できないことだ。自分が発音できない音をこどもに教えるのはなかなか難しい。ましてやこどもは毎日7時間も英語だけの幼稚園に通っているのですでにいくつかの単語ではこどもに発音がかなわないレベルになっているのだ。まずは自分でフォニックスを学ばなければならない。先生の講義が終わった後先生とやり方について5分ほど話していくつかのアドバイスをもらった。

このフォニックスに関して不思議なのは、そもそもなんでこんなものが存在するのかということだった。今日のイベントを聞きに来ている親たちはもしかしたら自分のような外国人の親が多いのではないだろうかと淡い期待をしていたのだが、ところがどっこいみんな英語の発音はかなり良かった。あきらかに発音でも文法的な正しさでも自分がぶっちぎりの最下位である。こんなにちゃんと英語を喋れるひとたちなのになぜフォニックスを学びにわざわざイベントに来たのだろうかと思っていた。聞いているうちに何となく理由のうちのひとつは分かった。

英語は発音と綴りが一致しない言語である。たとえば今日のお話でも触れられていたものだと、chには発音が3つあるし、thも2つあるし、マジックe(makeとか)もあるし、そもそもcとkは同じ音だし。日本語でもいくつかの発音はそのことばがなんの言葉に挟まれるかによって発音が違うことは有名ではあるが、それでもこどもが学ぶ上でとりわけ壁となるわけではない。ひらがなさえ覚えれば絵本はこどもひとりで読めるようになる。英語はたぶんそうではないのだ。発音とアルファベットは別々のもので、覚えないといけないのだろう。こどもが絵本を読めるようになるにはフォニックスとかいくつかのルールを練習しないといけない。現実として、いまうちのこどもはアルファベットは読めるが英語の文章は読めない。聞いてわかるとしても。

最後に教材とか、フォニックスを「親が」学ぶ動画とかをメールで送ってくれるといっていた。私は英語しかできないから英語でメール送るけど読めるかしら?と先生が聞いてきた。最初は何を言っているのかよくわからなかった。こうやって発音はひどいけれど英語でコミュニケーションとれているのに、英語が読めるかどうか質問するってどういうことなのか。けれどもよくよく考えてみるときっとここアメリカではそういう人が結構いるのではないかと思った。日本では、少なくとも俺がいた今までの環境では日本語喋れるけれども読めないっていう人はあまり聞いたことなかったので(実際にはいるのだろうが)、アメリカではそういうタイプの人が結構いるのだろう。

むしろ英語は書いたり読んだりするほうが得意なんだよと伝えた。日本人だからということは全然いいわけにはならないが、日本人では珍しくないのではないだろうか。

フォニックスをこどもといっしょに学びなおせるとよい。こどもは幼稚園でもフォニックスの時間があるのでこどものほうがよっぽど上達は早い気もする。一方で会社では毎日英語を話さないといけないので機会はものすごくある。練習したものを発揮できる場所があるのはよいことだろう。あとは家から帰った後くじけずに英語を勉強することだ。思えば高校生のときから家でくじけず勉強するというのは課題であった・・

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