夜間飛行

今日は朝、ドイツ語にぎりぎりセーフぐらいの時間に家を出た。そのはずが、京王線が10分も遅れたのでどう考えても間に合わない時間になってしまう。京王線に心の中で愚痴を言いながら山手線に乗っていると、ドイツ語同じ友達から、

「おっす♪ドイツ語休みだって♪」(そのまま抜粋)

というやけに機嫌のいいメールが届く。とりあえず確認するために行ってみることにして新大久保の駅から歩いていると、ガード下で高校の剣道部の先輩と会う。実は今日は戸山戦。「行かない?」とか誘われた。とりあえず確認するために学校に行くため、そこでは別れた。

大学について、教室に入ったら「休講」とかいう紙が貼ってあった。その友達と二言三言会話を交わしてから、高田馬場へ。

戸山戦なんて戸山高校でやれよと心の中で文句を言いながら(戸山高校なら大学から徒歩1分)山手線で渋谷まで行く。ハチ公のほうで田園都市線(新玉川線のほうが・・・)に乗り換えて駒沢公園へ。

一限が休みだったからといって、戸山戦が2限の前に終わるはずもなく、2限の「数学B」(内容は微積で、今は微分方程式)は自動的に自主休講となる。まあ出席はどうせないので、後で友達にノート見せてもらえば何とかなるだろうと思う。

駒沢公園についてからダッシュで体育館まで走る。結構距離があるので疲れた。しかし、体育館ではバレーボールかなんかをやっていた。一瞬、もう終わったのかとか思ったが、まだまだ終わる時間でもないので頑張って探したら、屋内競技場とか言うのがあった。

しかし、そこも入り口はすべて警察がkeep outのときに使うようなテープが巻かれていて、入れなくなっている。しょうがないので、そこら辺にいる人のしおりをこっそり覗き見。そうしたら、屋内競技場でやっていることがわかった。

いってみると、凄いわかりにくい地下に入り口があることがなんとかわかった。いそいで降りていってみる。もう試合は始まっていた。

行った時は女子の団体戦の途中だった。最後まで接戦で、最後の大将が惜しくも負けて、女子全体でも負けとなった。相手の大将はかなり強かった。こっちの大将も強いのだが相手は男子なみのスピードのうちっぽかったので敵わなかった。

次は男子の団体戦。オーダーを見たときに既に危ないなと思った。主力が後のほうに配置されているのだ。こういう場合、最初に勢いがつけられないと主力に達する前に負けてしまうことがよくある。結構雰囲気は大事な要素。

予想は的中した。主力に達する前に負けてしまった。男女の団体戦と、勝ち抜きの合計3試合なので、2試合負けたら全体でも負けとなってしまう。この時点で負けが決まったのは痛かった。やはりオーダーも重要なあれだな。男子はふがいない・・

そうこうしている間に同期の友達が来た。京都在住なのに戸山戦の応援のためにここまできたという、凄い人。いろいろ話をしていたら、建築・デザイン系なので結構同じ分野をやっていることがわかった。しかし、デザインの課題は大変らしい。

最後の勝ち抜き戦。戸山のやつが立て続けに2人抜いて不安がよぎる。しかし、そのあとはとったりとられたりでペースが運ぶ。新宿の最後の大将は戸山の女子のキャプテンと当たった。その戸山の女はそれまで3人くらい抜いていた。理由は簡単で、女はルールで男と当たった場合に一本先取といういんちきくさいルールで勝ち残ったのだ。

なんと言っても引き分けがうまい。打ちを打っていっても、なるべく消極的に受けて、つばぜり合いは相手が離れたくても強引についていって時間を稼ぐ。これはずるいテクニック。まあ相手が一枚上手。

こちらの男子の主力はその引き分け作戦に3人も負けてしまった。今から考えると、女子の一本先取ルールはその女がいたから作られたのだろうなとか思った。戸山は戸山戦やるときには勝つときに汚いことでもやるというのがずっと続いている伝統だからな。

そのあと、友達といろいろ話したりしてから反省会。現役の3年生の女の子はいきなり泣いていた。そりゃ悔しいだろう。引退試合だし。剣道を一生やらないことももしかしたらあるのかもしれないし。

男子はコメントもいまいちだった。楽しめたからよかったとかほざいてるやつは「お前は違う」とかいってやりたかった。確かに正直にものを言うときに照れるのはわかるが、笑いながら話すのはやめてほしかった。

俺は、俺のコメントを言う番になって、

「負けて悔しいと思いますが、物語は続いているので、後輩を育てるために、OBとなって剣道部に来てください」

とか言ってきた。

そのあと、すぐに学校へ戻る。しかし、既に三限を過ぎた時間についた。昼飯はマックチキンひとつ。友達はメールで昼飯食うからって読んでくれたのに出さないで悪いことをした。3限にどこに座っているかを聞いて、隣に行かせてもらった。

絶叫オヤジのよくわからん授業なのでとりあえず数学のノートを見せてもらった。今日はla placeの定理とかだったらしい。友達も「途中で寝たから途切れてる」とか言っていた。確かに眠たげな字だった。

その授業は単位を売っているライブに行けば自動的に最高のランクの成績がつくとかいう授業なので、その授業一緒の友達が一緒に行こうぜとか言ってきた。俺は2500円も出して場末の居酒屋(と先輩は言っていた)でオヤジの絶叫を聞きたくなかったので行かないことにした。2人に勧められたが断っといた。

その後、鳥へ。今日から試験飛行なので用意が必要。行ってみると友達が一人「暇だ・・」とかいって座っていた。ちょっとそいつと話してから、俺は荷物を変えてくるために一度家に帰ることにした。

家で2日ぶりに弟とあって、安倍晋三の話を聴きに言った話とかをした。ゲームをしている弟たちに2日後に帰ってくるといって出かけた。

学校にもう一回着いて鳥に行ったが、まだ暇そうだった。しょうがないので、電車の中で読んでいて結構面白かった

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の話を友達にしていた。そうしたら段々と人が集まってきた。

6時ごろにミーティング。これから行く試験飛行とその日程について。俺らの初めていく人たちはさらにレクチャーを受ける。設計者の人は頭がいい。説明も非常に明確で、それぞれの行動について目的がなんなのかを言ってくれるのでわかりやすいし頭に入る。

それから、頑張って積み込み。主翼・主桁・プロペラ・エレベーター・ラダーなどを慎重につんでトラックの壁に完全に固定する。それは結構時間のかかる作業で、9時ごろまでかかった。

それから、近くのうどん屋で夜飯をおごってもらう。俺は意地汚いのでおごってもらったら大盛りだろとか思ってカレーうどん大盛りを頼んだ。出汁汁が少ないのが曲者だったが結構うまかった。友達とスキーの話をとかをしていたら、どちらもウェーデルンが軽くできるらしいことがわかった。自分が恥ずかしくなった・・

それからさらに戻って積み込みのあと、バドミントンやったりコンビニにうまい棒買いに行ったりしていたら、出発時間の10時半になった。そうして3台のワンボックスと一台のトラックは発車した。

向かうのは茨城の大利根飛行場。途中までは話したりしていたが、次第にみんな寝始める。俺は寝られなかったが今から考えると寝といたほうがよかった。

真っ暗な中飛行場に到着。とりあえず2時まで待機になったので、狭い狭い車の中でみんな寝ていた。しかし俺は寝られなかった。しょうがないのでうまい棒を食べたりしていた。

2時半ごろから機体を組み立て始めた。ツナギを着て張り切ってでていって、ひたすら主翼の桁をはめる。持っているのは段々疲れてくるが、しょうがない。指示が連呼されるのが小気味いい。

明るくなってくるにつれて、飛行場の周囲がわかってくる。いろいろ飛行機が置いてあった。すべて単発機だが非常に欲しい。将来頑張って成功して飛行機を買いたいなとか思う。

組みあがってくる機体は美しいが、それ以上に朝日が上がるのに反射した飛行場の滑走路が美しい。美しい。今にも飛び立ってしまいそうな。朝もやのなかの飛行機も美しく、俺が知らないところでこんな風景が毎日繰り返されていることに感動。

結局4時ごろに組み終わって、一回休憩でコンビニへ。うまい棒が売っていなくてショック。その後、もう一回戻ったら回転試験をやるところだった。パイロットが乗って、実際にペダルを踏んで回転試験をやってみる。ぶつかる音がしてあまりうまくいっていないようだった。

6時ごろからいよいよ試験飛行。機体は地上での設計速度が100mで14秒というかなりの速さなので、みんな全力疾走。俺は風見だったのでひたすら風見鶏のテープを持って風を見ていた。

飛んでくる姿はきれいだった。段々速度がついてくるにしたがって羽の翼端が上がってきて、生き物のよう。見る見る間にこっちへ向かってきて、感動。

途中で何回目かにいやな音とともにフライングワイヤーが根元から外れてしまった。駆動のパーリー(女)が「去年と同じ設計なのにどうして・・」とか言っていた。事態は重症らしく、駆動で一回学校に戻って直してくるらしい。

そのあと、OBさんからのおごりで朝ごはんになった。おにぎりふたつ。あまったので3つ食べた。しかし、自分としてはおにぎりよりも睡眠が欲しかった。非常に眠い・・

その後、利根川の橋の下に移動して睡眠。鳥の糞が満載のコンクリートという最悪の環境だが、眠すぎるのでみんな寝ている。俺も速攻で寝れた。

1時間くらいして起きて、友達とバドミントンをやっていたが風が強くてうまくいかず。その後、また眠くなって寝たりしていた。

それからスーパー銭湯へ。「湯船の中で寝ちゃったら起こして」とかみんな互いに言い合って中に入る。平日の昼間(ついたのは1時半ごろ)なので主におじちゃんおばちゃんしかいなかった。そこへツナギで固めた眠そうな大学生の男女混成旅団が入ってきて一気に騒がしくなった。

電気風呂とか打たせ湯とかチャレンジャーなもの(電気は本当に痛かった)で遊びながらやや長く入る。髪は水で流した。気持ちよかった。実に。

その後、上がってから仮眠室へ。いってみるとびっくり、先輩方がレポートを必死に書いていた。聞くところによると、一回のレポートで手書きで30-40枚程度書かなければならないらしく、大変そうだった。俺はもちろんすぐ寝た。

4時間ぐらい寝てから起きて、ふらーっとしていた。その後、全員で成田のジャスコへ。そこで夜ご飯を食べてから、CDとかギターのひもとかCDプレーヤとかを見た。貧弱な品揃え(CDプレーヤ)にがっかり。

10時半までにうまい棒を買って車へ。車の中で先輩と話していたら、いい話が沢山聞けた。その話の中で「夜勤やらない?」とか誘われた。かなりやりたい気分。大変らしいが・・

その後、飛行場に戻ってひたすら待機。雨が降っていたので組み立ては撤収を繰り返し、結局2日目の試験飛行は中止になった。今日は東工大も見学に来ていたというのに・・

ひたすら全身びしょぬれになって気持ち悪い。足は腐りそうなくらい靴がぬれていたのではだしになった。雨のおかげで髪型はもうどうでもよくなっていた。借りた先輩のツナギは濡れに濡れた。

日が昇ってから雨はやみ、筑波大のチームが飛ばしていた。複葉機。面白そうなのでぜひ見に行きたかったが、コンビニに車でいっている間に(人数が多いので二回に分けていく)もう見学できるチャンスは終わっていた。

しょうがないので見に行った1年の女に質問攻めにして、「後縁はサインカーブ描いてた?」とか「ウイングレットついてた?」とか「下の翼は上反角きつかった?」とか「主翼はやっぱり複葉だと短いの?」とか。

段々眠くなってきて、おにぎりを4つ食いながら寝た。時間をまってコンビニに行ったり電車でかえるメンバーを決めたりしてもたもたしながら帰った。

帰りはさすがにみんな寝ていた。俺も最初と最後は寝ていたが、途中でみんなが寝ているのは面白かった。特に横の先輩は足でアタックしてくるのだが、その周期が決まっているのでそれを数えたりしていた。

ついてから頑張って片付けて、ぶらぶらしてから、先輩についていってレンタカーを返しに行くのについていった。馬場のビックボックスの中の日産レンタカーだった。

その後、先輩に昼ごはんとして酢豚定食をおごってもらった。お代わり自由なのがうれしかったが、二杯目はおかゆ並みの粘度だったのが曲者だった。

その後、帰った。途中でビックカメラによって、CDプレーヤを見ていたが、あまりにも眠いので買わずに帰った。しかし京王線で準特急に乗ったらふっとした隙に寝過ごして分倍河原と言うよくわからない駅についた。

それから帰って夜ご飯たべて、9時半という良い子な時間に寝た。

月曜日は実験。

今日は「水の分析」という名前の実験。やることは要は水の中にどれくらい鉄分が含まれているかということを定量する実験。俺らのチームはじゃんけんで負けたので、未知試料と中庭の池の水の中に含まれる鉄分を測ることになった。(じゃんけんに勝ったらミネラルウォータ)

なぜ、そこでじゃんけんをするか。それはひとつには庭までわざわざとりに行かなければならないということと(化学系実験室は5階)、もうひとつあってこっちのほうがよほどでかい理由であることを知るのだが、とにかく濾過に時間がかかるのである。なんていったってミジンコ+藻溶液みたいなものだから。

何回もろ紙を取り替えて濾過を行ったが遅い遅い。富士山麓の水を定量している俺らのチームの向かいのやつらはもうちゃっちゃか進めていた。

最初に助手だかわからんけど、実験の指導をする先生が「この実験では必ず誤差は4%未満のなかに収まること。一週間で1%ぐらいを出す班がひとつぐらいあるからそのぐらい目指して。10%過ぎたらもうだめだから」みたいなことを言っていた。俺は、ようしやってやるぜと思っていた。

鉄標準溶液をblank,2,4,6,8,10mlずついれて、塩酸ヒドロキシルアミンとか1,10-フェニルトロリンとか酢酸アンモニウムとかそんな試薬を入れて実験をやる。手順はまずオレンジ色の発色の度合いから濃度を勘で決めて、さらに分光で求める。

実験は昼までに発色まで終わらせなければならないのだが、俺らの班は遅れに遅れて昼休みは10分しかなくなってしまった。まあどうにもならんがご飯(L)と和風鳥のから揚げを頼んでかっこんでまたすぐ実験室へ戻る。

分光をするのだが、ここでひとつ大きな問題。分光の装置に入れるときに、測りたい物を入れるやつを洗うのに俺のパートナーは普通の洗剤を使った。実はそれ専用の洗剤があったのだ。機械のマニュアルを見ながらいじってプリント。

最後にすべて終えて計算。最小二乗法を使ってグラフの傾きを求めたりして、最終的に相対誤差を求める。求めてみたら・・・

5,3%・・・

あちゃ・・4%上回ったよ・・。と思って他の班のやつらに聞いてみる。

「%どんなもんだった?」

「4,3」「4,9」「3.8」「2,7」」「5,1」とかそんなん。

大体の班においてはうちらより成績悪い結果が出たところはなさそうな感じだった。しかし、俺らの向かいの班に聞いてみると、「12,6%」とか言っていた。おおここには勝ったぞとかしょうがないことを思っていた。

その後、根性で試薬の名前とか入れる意味とか、試料を濃縮した理由とか、鉄が環境に与える影響とかを頑張って暗記しながら試問にそなえる。結構待っていたのでほとんど覚えられたし、今もまだ覚えている。

そのうち、よばれて試問。最初の質問は「外の池に水汲みに言っての感想を教えてください」「日を浴びて気持ちよかったです」見たいな感じから始まって、徐々に核心部分へ。そんなにきつい質問はこなかったのでなんとかなった。今回の実験ではめっちゃ精度の高い器具を使っているらしい。特に分光に使うガラスの液体入れるやつとかはひとつウン万円とか言っていた。10分くらいの試問がやっと終わって合格になって、(5%には、「精度の高い器具でやってんだからさお前ら」みたいな文句を言ってたけど)実験室を出た。合計6時間くらいの実験。

その後、教職概論へ。本キャンに行く途中で高校のときの友達と偶然ばったり会った。仏教関係の本を探して早稲田の古書店めぐり中らしい。彼女ができたとかいっていた。結構衝撃だった。

教職概論は、明日のエンジンのレポート書きながらノートを写していたが(今日は教員の配置とかそんな面白くない授業)途中で寝た。そうしたら水たまりができていた。さらに問題だったのは眉毛のところが紅く腫れていた。ルーズリーフ束ねるファイルに押し付けすぎたらしい。痛かった。

その後、鳥へ。今日は例の不思議ちゃんが来ていた。俺の友達の一人はその子が好きで好きでたまらないとか言うことを言っていたので、今日のそいつの反応は非常に面白かった。そして今日もいろいろ飛んだ発言をしていた。

いきなり先輩に向かって、

「フィリピンに植林に行きませんか?」とか

「私、犬になるのが夢なんです」

とか。まあはたから見てると面白くはある。自分が話しているとややつらい。結局その日はたいした仕事もないのに11時半ぐらいまで残っていた。途中で友達とバドミントンをやっていたが、暗くて羽が見えなくてたいへんだった。仕事としてはボール盤でCFRPに穴を開けたりしていた。

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