今年も去年と同じくこどもの夏休みに合わせて日本に一時帰国した。3週間弱、東京に滞在する際に消費税の免税をいくつかの店舗で体験した。それぞれの店での体験が異なり、いいところも悪いところもあったので、それを記録しておく。
前提
海外在住の日本国籍の人が、日本への一時帰国時に消費税の免税を利用するためには、下記の2種類の書類が必要である。
- 空港での入国スタンプが押されたパスポート
- 戸籍の附票もしくは在留証明
パスポートに関しては、帰国時に日本の空港でスタンプを押してもらうのを忘れないようにする。特に、いまは自動ゲートを通ることが多いと思うので、わざわざスタンプを押してもらうために有人カウンターに寄る必要がある。
2つ目の書類は、海外に2年以上居住していることを証明するものである。戸籍の附票は自分の本籍がある自治体でとってこれる。今回はこちらを利用した。日本に帰ってすぐ、区役所に赴き、300円くらいの手数料を払って取得した。身分証明書(たとえば免許証)が必要。日本の役所は優秀で、10分くらいでゲットできた。在留届は日本領事館で受け取ることができるため、日本に帰る前に準備できるが、近くに領事館がない場合はあまり便利ではない。
モンベル
結論からいうと一番悪い。
メリノウールの靴下を愛用している。汗をかいてもべたべたせず、消臭効果もあり、冬はあったかい。ワークマンのを使っていたのだが、すでに3年くらい使っておりアメリカの乾燥機でガンガン洗濯乾燥しているためどんどん薄くなってきており、穴も開いてきた。縫って使ってるが限界に達したものも多い。替えが必要だなと思ってアメリカのCostcoやREIなどでも買ってみたのだが、どうもアメリカの製品はベタベタ解消性能が低く、結局全部返品してしまった。日本で買うしかないとなった。
調べてみるとモンベルの靴下がいいらしい。ワークマンもいいのだが、夏にはあまりメリノウールの靴下を売っていないこと、店舗が車で行く場所にしかないことなどが曲者で利用しにくい。モンベルのメリノウールの靴下は様々な種類があり、1300円くらいから3000円くらいまでバリエーションがある。
モンベル新宿店に行って靴下を15000円分くらい買い、免税をレジで頼んだ。そしたら免税カウンターに行ってくれと言われ、移動したら外国人でごった返していた。やり方がまずわからないのでそこにある紙を見て調べると、まずアプリをダウンロードしろと書いてある。しかし日本に帰ってきたばかりで日本のモバイルネットワークは利用できないため、とりあえず店舗の入り口近くでかろうじて入る公共Wifiを使ってダウンロードした。そのあとアプリ内で会員登録などをいろいろ行い、送信ボタンを押した。ここまで20分くらいかかった。
このデータが店員のところに送られると手続きの続きができるのだが、これがなかなか店員のところに送られてこない。おそらく15分くらいたってようやく店員のところに送られ、ようやく手続きが再開できた。店員にパスポートなどを見せ、手続き終了。しかし、消費税はなぜか7%しか返ってこないらしい。
結論は、モンベルは1時間弱の時間がかかり、自分のモバイルネットワークが必要であり、内部のシステム処理も遅く、帰ってくる消費税もなぜか7%だけと残念なものだった。しかも、免税処理の完了が数日後、そのあと免税口座から自分自身の銀行口座への送金が必要とあってとても面倒。
ABCマート
ランニング用のシューズを買うために利用。アメリカでももちろん靴は買えるが、日本人体型の足には合わないものが多いので日本で買えるとよい。5000円弱の靴を買って免税を頼んだら、本体価格5000円以下だけだめだという。靴紐を足してもよいか聞いたら、靴紐はだめらしい。しょうがないので靴下を追加して6000円くらいにした。
免税処理自体は簡単で、パスポートと戸籍の附票を見せて店員側で3-4分くらい事務処理をして完了。消費税も10%全額免除(はじめから取られない)だった。とてもよい。
JINS
人間ドックで視力が落ちたことを指摘されたこともあり、新しい眼鏡を買うことにした。JINSの丸い眼鏡にすることにし、新宿の小田急エース店で購入。免税手続きは簡単で、店員側で3-4分で完了。消費税はちゃんと10%全額免除(はじめから取られない)になった。かなりスムーズでよい。
紀伊国屋書店
新宿店で利用。いったんレジで会計し、それを1階のカスタマーサービスに持ち込むとやってくれる仕組み。とても丁寧な対応で、いったん払った消費税を現金で返してくれるシステムだった。現金で返ってきたのはやや曲者だったが、体験自体は素晴らしかった。
ユニクロ
ふだん会社にきていくシャツや、アームカバーなどを購入して免税を頼んだ。ふつうのセルフレジではできないので店員のところに行く必要があるが、書類を見せて数分で完了。はじめから消費税が引かれた額を支払うので便利。10%返ってきた。
マツキヨ
日焼け止めや制汗剤などを御徒町で購入。免税を頼むと、店員で数分で完了。初めから免税になった額を支払った。10%返ってきた。慣れているのか簡単。買ったものに消耗品が含まれていたため、透明なパッケージに入れられ、国内では開封不可になった。
結論
モンベル以外は素晴らしい対応だった。モンベルの問題はおもにアプリ(Pie)にあるので、この仕組みがある店には注意。あらかじめアプリがインストールしてあって、口座もあり、高速なモバイルネットワークが使える状況であれば問題ないと思う。
数年前までは、日本滞在を終えて外国に戻るときに空港での処理が必要(紙を投げる)だったが、いまはその処理がなくなったのでだいぶ便利にはなった。来年2026年にはまた免税制度が変更され、リファンド方式になるらしい。そうなるとモンベルみたいなシステムが増えるのかも。一方で、限られた空港での税関の対応で、購入したものの検査が本当にできるのかが疑問だ。
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