グランドサークル2日目~ザイオン国立公園~

旅紀

この日はザイオン国立公園の日である。朝ごはんはSt. GeorgeのHyatt Placeで普通のアメリカのホテルの朝ごはんを食べる。6時半スタートなので6時半から食べたが、まだ外はようやく明るくなりかけてきたところだった。タマゴとポテト、ベーコンとフルーツなど。ザイオンの駐車場は混んでいて早めにいっぱいになるらしいので早めに出たかった。朝なのでまだ涼しかったが、生ぬるいような気温だった。

8時半くらいにザイオンのビジターセンター前の駐車場についた。入口はアメリカ・ザ・ビューティフルパスで問題なく通れた。エントランスで免許証と一緒に渡すとパンフレットをくれた。駐車場はすでに8割がた埋まっていて、もしかしてもう満杯なのかと思ってびっくりした。停めて準備したあと、園内シャトルバスに乗ってTemple of Shinawavaに向かった。

駐車場
Temple of Shinawava行きのバス

このバスはほぼ満員で、途中でもちょくちょく人が乗り降りしていたが、最初から最後まで行く人が最も多かった。前のほうの席に赤ちゃんが乗っておりかわいかった。車内の人気者になっていた。40分くらい乗って、バスを降りた。降りたところにトイレがあったので、まずはトイレを済ませてからトレイルを歩くことにした。

日中は暑くなるようだが、まだこのときは朝で、渓谷内は日が差しておらずひんやりとしていた。上流に向かうにしたがって渓谷の幅が狭くなってきて、徐々に生えている木もまばらになった。30分弱、よく整備されたトレイルを歩くと、ついに川ゾーンに到着した。みんなここで準備をして川に突入していた。われわれの準備して川に突入した。

川に突撃していく

川の水は冷たかったが、耐えられないほどではなかった。水は泥水のように濁っており、たまに上流から流れてきた草や苔みたいなものが見えた。まわりを見ていると、準備の良い人は麓のお店で川の中でも歩ける靴と棒を借りてきているようだ。レンタルしてもいいかなと思ったけれど、普通の靴でもいけるんじゃないかと思い、普通の靴で来ていた。棒はそこらへんに落ちているのを拾った。

歩き始めて10分くらいのところでけっこうな深さになっている箇所があった。前に行く人を見ていると腰くらいまで水につかっている。ここで諦めて帰る人も結構多かった。覚悟を決めてパンツまで濡れながら進んだら、その先はそこより深いところはなかった。先がどのようになっているかわからないので、人間の心理としてはこんな序盤にこんなに大変なところがあるなんて、という感じになってしまうのが面白かった。

2時間半くらいの間、川の中を進んだり、河原を歩いたり、ぬかるみに足を取られたりしながら進んだ。だんだん慣れてきて、水の中を進むのはそれほど大変ではなくなっていた。靴やズボンなどを濡らしてしまう覚悟が必要なのは最初だけで、あとは結局進んでいくだけだからだ。川 (Virgin River)が二又に分かれているところまで行くとよいと聞いていたので、そこについたので引き返すことにした。

最終目的地、支流が出ている

分かれた右側の川は泥水ではなく、透き通った水できれいだった。ここでみんなでおやつを食べて、休憩した。思ったよりここに来るまで時間がかかったが、来れない距離ではなかった。時間があって、天候がよく、川の水の量もそこまで多くなければ十分来れる。

支流は狭くてプライベート感があってよかった。そのためか何組か休憩している人たちがいた。

支流のほうに入ったところ

ここから先はひたすら戻るだけである。帰りはだいたい道が把握できているし、一歩先にとんでもなく深いポイントが出てくるわけではないので行きより気持ちが楽だった。

帰りは昼になっていたので日の光が谷底まで差し込んでくる
深い箇所。この日の水深は腰くらいまでが歩いた範囲では最大だった
いま見るとすごい水の色である

川を上がって、またもと来たトレイルを歩いてバス停まで戻った。帰りのバスは結構並んでいて混んでいたが、バスが次々にやってくるので以外に10分も待たなかった。

帰りのバス。一台がいっぱいになったらまた次のバスが後ろに待ち構えているので結構すぐ乗れる

その後、車まで戻りキャンプ場に移動した。Zionのキャンプ場は2か所あり、1か所はいま工事中で全面閉鎖のため、もう1か所 (Watchman Campground) に人気が集中していて予約が全然取れなかったところだった。奇跡的に空いているのを見つけてうまく予約できたのが数日前だった。予約できたサイトは車の駐車場から距離が離れているという問題があったので、車と何回か往復した。

本日のキャンプサイト
キャンプ場の横にある山もしくは岩は立派。Watchmanという名前である。
テントをはったところ

さて夜ご飯を作ろうかと思い、ガスバーナーで火をおこそうと思ったのだがガスボンベとバーナーがうまく合わないことが分かった。ガスはColemanのAll-Purpose Propane Gasだが、これが日本から持ってきたバーナー(キャプテンスタッグの安いやつ)とねじがはまらない。これはだめだと諦めて、近所のキャンプ用品屋に買いに行くことにした。

車で8分、歩いても10分(車は回り道をする必要がある)くらいのところにあるHappy Camper Marketという店に行ってみた。そこで使えそうなガス (Olicamp Rocket Canister Fuel) を発見し、買ってきた。$5程度。うまくバーナーとはまり、無事お湯を沸かしたりすることができた。イソブタンとプロパンの混合ガスらしい。

ついにお湯を沸かすことができた

その後、保冷のために氷が必要だということになり、もう1回さっきの店まで歩いていって氷を買った。氷も$5程度。この店は小さなよろず屋という感じで、多少の生鮮食品や冷凍食品、飲み物に加えて、キャンプ道具を売っていた。値段は安くないがあると便利である。キャンプ場から歩いていくと、橋を越えていくことになるのだが、ここが歩いてZion National Parkに入る人の門になっていた。

歩いて通過したZion National Parkの入り口

Zion National Parkは5時になると入り口に人がいなくなるので、夜はお金を払わなくても入れるようだ。

ご飯は電子レンジでチンするタイプのご飯をお湯で温めてみたがあまりうまくいかなかった。味噌汁やカップ麺などを食べて、暇なのでトランプ(セブンブリッジ)をし、夜になったので寝ることにした。しかしここからが厳しかった。

テントは3人用テントに3人寝ているのでかなり狭い。その上気温が高いのでテントの中は蒸し風呂状態でかなり気合が入ってないと寝られない感じだった。暑くて寝られないので外に出て星を眺めたりしていた。けっこうたくさん星が見えていて、外のベンチに寝たほうが風もあるしちょうどいいかなと思っていた。

夜12時くらいになるとようやくテントのなかも多少涼しくなり、ようやく寝られるかなと思いきや、このくらいの時間から風がけっこう強めに吹き始めてきた。テントがバタバタうるさくなかなか眠れなかった。この日の睡眠時間は3時間の満たないだろうと思った。

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